タイヤと空気圧はとても大切なことだから改めて考えてみたい
ロードバイクの良し悪しは、コンポーネントとホイールに左右されるとよく言われます。
そこにも諸説あり、今後色々なものに左右されるという書き出しで色んなパーツをあれこれ語る予定です。
軽量化が大正義とは言いませんが、やはり軽量バイクの方が速いように思います。
機材は問題ではなく体重を落とすことによりエンジンを軽量ロケット化するという強い意見もあります。
しかし今回は軽量化絡みでタイヤについて、特に完成車から現在の状態までの遍歴についてのエピソードを紹介したいと思います。
冒頭のコンポとホイールの話もいつかは書きたいと思います。
さて、
元々はGIANT TCR advanced3の完成車に付いていた付属ホイールSR-2 を付属タイヤP-SL1 23Cで履いていました。
購入後3週間で挑んだ初浜名湖一周チャレンジの途中、開始5km程でパンクしパンクへのトラウマが植え付けられました。
自転車初心者の私にとってパンクは想像もしていなかったトラブルで、修理道具もなければ修理の仕方もわかりませんでした。
寒風吹き荒む猪鼻湖のほとりで立ちすくみ、何人も通りすがるロードバイクの方たちを死んだ目で見送りました。
一人だけ唯一声をかけてくださった方がいて、チューブあげようかと言ってくださいましたが何だか申し訳ない気がして御断りしました。
3週間目の初心者にとってチューブをもらうという行為は精神的なハードルがとても高く思えました。
当時もちろん走力のない私の脚力に夫は駅でレンタルの電動アシスト付きママチャリでも十分私とサイクリングすることができていました。
夫はロードバイクに興味がないわけではありませんでしたが、私がロードバイクに乗りたいと言うので趣味に付き合ってくれたような形で始めました。
その後、私に走力が付いてしまい電動アシスト付きでもママチャリではツーリング出来ない状態になりロードバイクをどこからか(Y!オクですね)調達してきた経緯です。
その時はもちろん電動アシスト付きママチャリのレンタルをしていましたので、夫は単身ママチャリで駅に戻り車を持ってきてくれました。
この時の坂道はとても辛かったと今でも時々言ってきますが、こちらも苦い思い出なので労ってあげるようにしています。
これが夫婦仲良しのコツだと思います。きっと理由なく過去を持ち出しては褒めて欲しいのです。
そのままサイクルあさひさんへパンク修理に行きました。
あさひさんのスタッフの方は、心なしかパンク修理できないのにロードバイク乗るなみたいな顔をしたような気がしました。
私はとても被害妄想が強いのです。
実際にも、チューブ自分で交換しろよーぐらいは思って対応したかもしれません。
本当にしょうもない手間をかけさせてしまいました。
この時の修理はチューブ交換でなく、パッチ補修をしてくれました。
この出来事によりパンクに対する恐怖がベースになり、パンク絶対しない装備を強化していくことになります。
最初にやったことはGIANTストア主催のパンク講習に参加する事でした。
この画像は無関係にもその後に受けた輪行講習の一幕。
とても美しくパッキングされています。
パンク講習を受けたからパンクしてもチューブ交換するだけだから安心だね!と、ならないのがネガティブな私の性格です。
絶対にパンクしない強いタイヤを付けよう、と明確な意志が芽生えました。
すでにバイクを強くするマンの素質があったようです。
そして記念すべき初めて交換したパーツがタイヤです。
薄々想像がつくかと思いますが、選んだタイヤは
シュワルベ マラソン 700×23C。
通勤、ツーリング、街乗り最強タイヤと名高いシュワルベのマラソン。
画像で言えば緑色の部分が耐パンク素材になっていて外部衝撃を食い止めるような設計戦略になっています。
このタイヤは非常に重く1本が430gあるらしいです。
今でこそ本人のダイエットはさておいて車体の軽量化に勤しんでいるが、当初はこのように鉄下駄にさらに鉛を巻きつけたようなパワー系に傾いていました。
ストアでマラソンを購入しそのまま取り付けてもらいましたが、このタイヤは重いだけではなく硬さもあるため非常に取り付けにくそうでした。
もう絶対にパンクしたくない。
パンクしたら楽しいツーリングが台無しになってしまう。
とにかくその一心でした。
しかし一度だけツーリング中にパンクしてしまいました。
その時は涼しい顔で夫にチューブ交換をしてもらいましたがあまりにもタイヤが硬くタイヤレバーが折れてしまい夫が不機嫌になってしまいました。
タイヤレバーもその日は何故か4本持っていたので、スペアを渡しました。
こちらとしてはチューブ交換をどうしてもやってもらわなくてはならないので、そんなご立腹な夫のご機嫌を取るのに一生懸命でかなり気疲れしてしまいました。
その後夫もパンクの原因の多くがリム打ちであると断定し、常に空気圧を高めにする病気が発症しました。
このロードバイク歴5ヶ月内に体験した2度のパンクにより、剛性が強すぎるシュワルベマラソン23Cを8気圧ぐらいにして走るという過酷な条件でロードバイクを楽しんでいました。
硬すぎる足回りは、どうしたって下半身全体への体重負担と腕や背中への衝撃がかかってきます。
走れども走れども全身の痛みや疲労で50km以上のロングライドができず、自分には100km超えはとうてい無理というダメウーマンの烙印を捺しそうになっていました。
ところが、概出した話題でもある自走で浜名湖を目指したあの日あの時にホイールを替えるという選択をしたため必然的にタイヤも新しい物を選ぶという千載一遇のチャンスがやってきました。
マラソンを履いている時には、「TCRにマラソン履くんかい面白いなキミ」という好奇の目で見られていましたが「どうしてもパンクしたくないんです!」と、スピードでも持久力でもない、耐パンク性が私のロードバイクライフで最も重要なファクターであると断言していました。
そんな6月のある日、
Dura9100を買ったんですエヘヘ!
。゚+.( °∀°)゚+.゚
新しいスプロケット付けてくださいな〜
ついでにタイヤもくださいな〜
と、GIANTストアへのこのことお出かけして行ったところ、ストアスタッフのA松さん(後にモリコロパークのレースで一緒のチームで走ることになる)が接客をしてくださいました。
控え目に言っても頭がおかしく季節のお花でいっぱいなお花畑脳の私の話を聞いて、A松さんは困惑しながらもタイヤをレコメンドしてくれました。
A松さんのオススメは
Continental - Grand Prix (グランプリ) 4000S II です。
このタイヤは店頭価格が高く、おまけにタイヤ表面がつるつるしていて見た目に溝があまりなく心もとなく感じました。
こんなつるつるのタイヤじゃパンクしちゃうよ(´°ω°`)と、私はA松さんを信用できずに口答えをしてしまいます。
「これ本当にパンクしないんですか?マラソンはこんなに硬くて重くて表面がゴツゴツしていて強いのにリム打ちパンクしました」
するとA松さんは
「オフロードを走ることがありますか?私はこのタイヤでオフロードレースを走ることがありますが、一度もパンクしたことがありません」
と答えました。
この時ストアスタッフのA松さんと初めて出会ったのでA松さんの凄さを全く知らなかったのですが、A松さんは数多くのロードバイクレースで表彰台に上がるような方だったのでした。
タイヤもですが空気圧も重要ですとアドバイスをされ、マラソンを8気圧で走りますと答えたらものすごく驚かれてしまい
「そんなにカチカチにしたら私でも疲れて走れません!」
とおっしゃられました。
5.5気圧ぐらいで走ることもある(確か…記憶違いかもしれませんが、かなり低かったと思います)と聞き、カチカチにするのもあまり良くないんだなぁと驚きました。
また一つ無知を知りどうしてもカチカチにしたい時は7気圧程度に抑えるようにしています。
Continental - Grand Prix 4000S II をA松さんが言う通り6.5〜7気圧で走るようになったら、なんの特別な練習も積まずスイスイと突然70km以上走れるようになりました。
タイヤと自分の体重に合った気圧にすることは、基本的なことでありながらも実に重要なことなのだなと思いました。
その後、A松さんは自分でロードバイクを作ることもあるという話を聞き私の心の中ではすっかりと神化しており師匠と密かに師事しているのです。
また、コンチネンタルグランプリは700×25Cで225gという、マラソンと比較すれば重量が半分程に軽量化されました。
元々溝という程の溝のあるデザインではありませんが、6月に交換して約3ヶ月乗りすでに表面が減ってきています。
1500km程しか走っていないと思うのですが、やはり表面耐久性はマラソンの方が強いのは仕方ありません。
しかし一度もパンクしていません。
神さまの言う通りだったのです。
ちなみにマラソンは1200〜1500km程乗りました。この記事を書くためにチェックしたところ、少しは溝が浅くなったようです。
こんな感じ。まだまだいけそう。
現在は練習用タイヤとしてローラー用のフロントタイヤにされています。
リアタイヤはおそらくきちんとローラー用のものを履いています。赤くてかわいいです。
リア用のマラソンは一本その辺に転がっています。
なんとなく我が家は自転車競技部の部室みたいな雰囲気になっています。
快適に走るためにはサドルの交換ももちろん大切ですが、タイヤの交換や自分に合ったーーつまり自分の体重に合った空気圧を試しながら乗っていくことが大事だと思います。
タイヤの選び方
①用途に合わせる…レース用なのか、通勤通学用なのか、などなど
②太さを決める…細ければ速く、見た目もカッコいいけど硬くて衝撃が大きい。太ければ初速は遅めだがスピードに乗れば速いが減速も早い、しかしなにより快適な走行感がある。などなど
大きく分けるとこの二つだと思います。
走行感をカスタムしたいと思った時、サドルに手を出す前に是非足回りを見直して欲しいなと思います。
読者層がわからないので、書きたいことを書きました。満足です。